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Vol.596 IMMポジションその2

IMMポジションの説明の続きです。
今回で終わりですので、ゆっくり読んでください。
相場の仕組みというか、日々見ているチャートの形を作っている要因の
大きな一つで、為替に関わるなら知っておきたいです。
一言で何が重要かというと、ヘッジファンドが買い越しか、
売り越しかっていう事で、買い越していれば、その通貨ペアが
上昇トレンドになることがほとんどです。
※チャートでは次回説明致します。
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 前回の特集では「IMM通貨先物ポジション」が一体どういうものなのか、
またその数字が為替相場分析において重視される理由などについて説明させて
いただきましたが、今回はもうすこし突っこんで、具体的な数字の見方などに
ついてカンタンに説明させていただきたいと思います。
> ■では、「IMM通貨先物ポジション」の見方について教えて!
 前回にも触れましたように、いわゆる「ヘッジファンド」などに代表される
「Non-Commercial」(非商業部門=投機筋)の建玉(ポジションのこと)は、
現物市場、すなわちインターバンクにおける投機筋のスタンスを如実に表わす
ものとして注目されています。
 また、実勢のスタンスを指し示すばかりでなく、そのポジションの分布状況
によっては、近い将来に相場が進みやすい方向を指し示してくれることもある
のです。
 例えば、投機筋のポジションが売りまたは買いのいずれかへと極端に偏って
いたとしますと、それは近い将来に相場がその反対方向へ進む可能性が高まる
ことを暗示しています。
 なぜなら、損益を確定するためには、最初に行なった売買と反対方向の売買
を必ず同じ量だけしなくてはならないからです。
 『外貨ネクスト』の場合もそうですよね。
 例えば『外貨ネクスト』のお客様が「米ドル・円」を新規に10万ドル買った
(=10万ドルの買いポジションを新たに持った)場合に、お客様が損益を確定
するためには、いずれ必ず10万ドルを売り決済しなくてはなりません。
 そうしないと、せっかく利が乗ったとしてもその分の利益を確保できません
し、また反対に損失が発生した場合に損切りすることもできませんよね。
 要するに、持ったポジションはいずれ必ず消滅する、ということです。
(ちなみに、このような売・買いずれのポジションも全く持っていない状態の
ことを「スクエア(square)」といいます。)
 これは『外貨ネクスト』のお客様に限ったことではなく、インターバンクに
参加している銀行も、またヘッジファンドなど投機筋も同じことです。
 余談ですが、ふつう銀行などのディーラーは、金曜のニューヨーククローズ
までに自分のポジションを「スクエア」の状態にするといいます。
 これは、万一相場に大きく影響するような事件が週末に発生して、週明けの
相場が週末クローズのレートよりも極端にかい離してしまった場合に、巨額の
損失をこうむるリスクを未然に防ぐためです。
 俗に「休むもまた相場」といいますが、これは決して間違った知識ではない
わけですね。
 …すこし話がそれましたが、このように投機筋であろうと実需筋であろうと
“買った”ものは必ず“売り”ますし、反対に“売った”ものは必ず“買い”
ます。
 したがって、あまりにも偏ったポジションバランスとなっている場合には、
いずれ必ず、そのポジションを「スクエア」にするための反動がやって来る、
という見方もあるわけです。
> ■「IMM通貨先物ポジション」の数字の見方が知りたい!
 では、当社Webサイトのコンテンツ「シカゴIMM通貨先物ポジション」の
ページのうち「日本円」のデータページ
http://www.traditionfx.co.jp/04/imm/IMMcurrency.files/sheet005.htm
の「Non-Commercial(投機筋)」の部分を例に説明させていただきます。
 このページには、下記のような数字が並んでいます。
          円通貨先物 Non-Commercial(投機筋)
年月日   レート  1限月   LONG   前週比   SHORT   前週比
03/03/04  117.11  85.51  40,722   -4,325   8,690   -603
03/03/11  118.32  84.55  42,400   1,678   6,181   -2,509
03/03/18  121.69  82.51  30,389  -12,011   7,071   890
03/03/25  119.73  83.74  10,780  -19,609  23,763   16,692
03/04/01  119.94  83.55  12,485   1,705  16,388   -7,375
03/04/08  120.41  73.15  11,031   -1,454   1,665  -14,723
03/04/15  119.77  83.74   9,937   -1,094  19,354   17,689
03/04/22  120.21  83.23  14,525   4,588  18,708   -646
03/04/29  119.07  84.21   9,641   -4,884  19,821   1,113
03/05/06  117.36  85.39  19,853   10,212  17,185   -2,636
03/05/13  116.03  86.35  38,488   18,635   9,026   -8,159
03/05/20  116.81  85.55  37,884   -604   8,114   -912
(※上の続きです)
 差引 差引前週比
32032   -3,722
36219   4,187
23318  -12,901
-12983  -36,301
-3903   9,080
 9366   13,269
-9417  -18,783
-4183   5,234
-10180   -5,997
 2668   12,848
29462   26,794
29770   308
 【年月日】
  IMM通貨先物の具体的な数字データは、その週の火曜時点で集計された
  ものが、その週の金曜の夕方(日本時間の土曜日朝)に発表されることに
  なっています。
  したがってこの日付は、集計日である直近の火曜のものとなっています。
 【レート※】
  週末ニューヨーククローズの為替レートです。
  ※『外貨ネクスト』の取引レートとは必ずしも一致しません。
 【円通貨先物1限月※】
  円通貨先物の1限月、すなわち期近(きぢか:最も期限が近い限月)の
  取引レートです。
  「レート」とは異なり「100円あたり何セント」で表示されています。
  なお「限月(げんげつ)」とは、先物取引における取引期限をいいます。
 【LONG】
  買いポジションのことです。
  「日本円」の場合“円”買いポジションのことですのでご注意ください。
 【(LONGの)前週比】
  前週時点の数字に対する、今週の買いポジションの増減を指します。
 【SHORT】
  売りポジションのことです。
  「日本円」の場合“円”売りポジションのことですのでご注意ください。
 【(SHORTの)前週比】
  前週時点の数字に対する、今週の売りポジションの増減を指します。
 【差引※】
  その週のLONGの数字からSHORの数字を引いたもの。
  この数字が正の数の場合、投機筋のポジションは全体的に「買い越し」で
  あることを指し、反対に負の数の場合は「売り越し」の状態を指します。
 【差引前週比※】
  前週時点の数字に対する、今週の「差引」の増減を指します。
  先の「差引」が正か負かによって、この数字の見方が変わってまいります
  のでご注意ください。
  ●「差引」が正の数(=買い越し)の場合
   ・差引前週比がプラス :前週よりも買い越し増
   ・差引前週比がマイナス:前週よりも買い越し減
  ●「差引」が負の数(=売り越し)の場合
   ・差引前週比がプラス :前週よりも売り越し減
   ・差引前週比がマイナス:前週よりも売り越し増
 注:項目名に「※」が付いたものは、米商品先物取引委員会(CFTC)の
   Webページ内(http://www.cftc.gov/dea/futures/deacmelf.htm)にて
   毎週公表されているものには記載されておりません。
   (上記Webページ内の数字を用いて当社が計算したものです。)
> ■「IMM通貨先物ポジション」を用いた相場分析の仕方を教えて!
 それでは最後に、先の数字を用いたごくカンタンな分析の仕方について説明
いたしましょう。
 
 最もよく用いられるのは、上の表でいう「差引」、つまりその週の投機筋の
ポジションの「LONG」から「SHORT」を引いたものが正の数(=買い越し)、
または負の数(=売り越し)のいずれとなっているかです。
 例えば最新週の数字(2003年5月20日)ですと、投機筋のポジションのうち
「LONG」は37,884枚、また「SHORT」は8,114枚となっていますので、差引数は
29,770枚(=37,884-8,114)となります。
 これは、本年5月20日現在の投機筋のポジションが「29,770枚の買い越し」で
あることを指しています。
 つまり、現在IMMに参加している投機筋が全体的に円買い(=ドル売り)
へと傾いていることを表わしているわけです。
 ちなみにIMM通貨先物・日本円の場合、一説では30,000枚以上の買い越し
(売り越し)が、市場における「買われ過ぎ(売られ過ぎ)」のサインである
とのことだそうです。
 …ということは、現在のポジションバランスはやはり「買われ過ぎ」に限り
なく近いのでしょうか…!?
 また、上記の「差引」と同じく重視されるのが、先の表における「差引前週
比」、すなわち買い(売り)越しが前週比でどれだけ増減しているか、という
ことです。
 最新(5月20日)の数字は308枚と、上の表で挙げた過去3ヶ月の中では最も
小さな増減となっていますね。これはIMMへ参加している投機筋のスタンス
が前週とほとんど変化していないことを表わしている、といえるでしょう。
 一方、前週(5月13日)に目を転じますと「差引前週比」の数字は26,794枚
と、はるかに大きなものとなっています。
 これは、「差引」の数字が前々週(5月6日)の2,668枚(の買い越し)から
26,794枚(の買い越し)へと大幅に増加し、3月11日に次ぐ高水準へと達して
いるからに他なりませんが、この期間の数字の変化は、IMMへ参加している
投機筋のスタンスが、少なくともこの1週間に大きく円買い(ドル売り)へと
傾いたことを表わしています。
 これら、買い越し・売り越しの数字の変化と、実際の為替レートの変動との
関連性について確認してみたいという方は、ぜひとも当社Webサイト「シカゴ
IMM通貨先物ポジション」のコンテンツのうち「グラフ」の各ページをご覧
ください。
【「日本円」のグラフURL】
http://www.traditionfx.co.jp/04/imm/IMMcurrency.files/sheet001.htm
 こちらをご覧になれば、為替レートが変動したときに投機筋のポジションが
どのような変化をするかが、わかりやすくご理解いただけることと思います。